日本の社会保障制度は、ピラミッド型の人口構造を前提に設計された。しかし現在の構図は、細い柱で巨大な屋根を支える逆ピラミッドだ。現役世代の負担は限界に達しており、社会保険料の引き上げは実質的な大増税として若者たちの生活を直撃している。
医療費や介護費の自己負担割合を引き上げる議論は、選挙のたびに政治的なタブーとして先送りされてきた。その結果、ツケはすべて現役世代と将来世代に回されている。手取り収入が減り続ける中で、若者が結婚や出産を諦めるのは極めて合理的な判断であり、この悪循環を断ち切るインセンティブは未だに見出せていない。