日々の勤行で読誦される親鸞聖人の主著『正信偈(しょうしんげ)』の読み方や、身につける念珠(数珠)の仕様にも両派の個性が表れています。
正信偈のテキスト自体は全く同一であるものの、節回し(声明・しょうみょうの調子)に顕著な違いがあります。本願寺派の読経は全体的になだらかで流れるような曲調(草譜・行譜)が多く、大谷派の読経は一文字ずつ力強くアクセントを効かせた歯切れの良い抑揚が特徴です。法要で僧侶の合唱を聴き比べると、その響きの違いは歴然としています。
念珠に関しては、本願寺派では「蓮如結び」と呼ばれる独特の編み込みを施した紐房が好まれる一方、真宗大谷派では切房や頭付房が広く使われます。さらに、先祖の記録を残す方法として、浄土真宗では霊魂が迷うという概念がないため位牌を用いず「法名軸」を仏壇の側面に掛けるのが正式ですが、過去帳の扱いにおいてもお東の方が比較的柔軟に過去帳を併用する傾向が見られます。