葬儀の簡素化や家族葬の普及が進む中、葬儀費用全体の不透明さに対する消費者の視線は厳しさを増しています。特に他宗派における「戒名料のランク付け」を巡る金銭トラブルが取り沙汰される場面は少なくありません。
浄土真宗においては、そもそも法名そのものに対価としての「値段」は存在せず、金銭はあくまで仏法に感謝を表す「お布施(冥加金)」という位置付けです。そのため、戒名のランクによって数十万円単位で費用が跳ね上がるような構造的トラブルが起きにくい特徴があります。
ただし、死後に初めて菩提寺へ法名を依頼する場合、葬儀全体の読経料とお布施が一括で提示されることが多く、内訳が分かりにくいと感じる遺族も存在します。予期せぬ行き違いを防ぐためには、生前のうちに菩提寺の住職と費用感について率直に対話しておくこと、または本山での帰敬式を通じて生前法名を取得しておくことが極めて有効な対策となります。