ドライブレコーダーという単語がメディアで強調されると、多くの人は「車の周囲360度の出来事がすべて鮮明に記録されている」と錯覚しがちです。しかし、普及しているドラレコの多くは前方のみ、あるいは前後2カメラであり、車両の側方や少し離れた歩道上の人物を夜間に識別する能力には限界があります。
この認識ギャップが、ネット上での無責任な犯人捜しや家族へのいわれのない誹謗中傷を生む温床となってきました。「なぜ家族の車に肝心な場面が映っていないのか」「何かを隠しているのではないか」といった根拠のない邪推は、突如として家族を失い疲弊している当事者をさらに追い詰める二次被害へと発展します。
事件や事故に関心を持つ市民が取るべき行動と、厳に慎むべき行動の基準は明確に分かれます。