名画に刻まれた空間表現をリアルに体感したいなら、関連する研究拠点や展示施設の見学が欠かせない。京都国立博物館では、長年にわたり都の歴史的遺産や絵画資料の保管・解析が進められており、当時の都市構造を多角的に解釈する展示が人々を引きつけている。
一方、狩野永徳作の上杉本「洛中洛外図屏風」の実物を所蔵するのが、山形県にある米沢市上杉博物館だ。ここでは原本の保存状態が極めて良く、国宝としての価値を今に伝えている。東西ふたつの研究拠点を行き来することで、一枚の屏風から広がる中世空間の奥行きを立体的に読み解くことができる。