京都の観光地化が進むにつれ、多くの老舗や名店が観光客向けにシフトしていく中、この店はあくまで「街のラーメン屋」としての佇まいを崩さない。英語のメニューを用意するなどの配慮はしつつも、過度な観光地価格の設定や、常連客をないがしろにするような営業スタイルとは無縁だ。
カウンター席に座れば、隣には仕事途中のサラリーマンが座り、その隣には大きなバックパックを背負った旅行者がいる。誰もが目の前の一杯に集中し、黙々と麺をすする。その光景には、現代の京都が失いかけている「等身大の日常」がしっかりと息づいている。