京都成章高校ラグビー部を語るうえで、絶対に外せないキーワードが「ピラニアタックル」です。ピラニアの群れが一瞬で獲物を骨だけにしてしまう様子になぞらえられたこの守備戦術は、1人目が相手の膝元へ鋭く突き刺さり、間髪入れずに2人目、3人目が襲いかかってボールを殺す、あるいは密集戦(ブレイクダウン)でターンオーバーを奪う組織的ディフェンスを指します。
このタックルが恐れられる最大の理由は、単なるフィジカルの強さではなく「予測の速さ」と「徹底した規律」にあります。相手のアタックラインが仕掛ける一瞬の隙を見逃さず、全員が連動して間合いを詰めるプレッシャーは凄まじく、全国屈指の攻撃力を誇るチームであっても京都成章の前ではハンドリングエラーを連発することになります。
倒れても即座に立ち上がる驚異的なワークレート(仕事量)は、日頃の過酷な走り込みと体幹強化、そして「泥臭い守備こそが成章の誇り」という全部員の共通認識によって支えられています。守備からリズムを作り、相手の心を折るスタイルこそが、京都成章の強さの根幹に他なりません。