夕刻の神山グラウンドに張り詰めた静寂が訪れ、号砲とともに始まった男子10000m最終組。掲示板のラップタイムが刻まれるたび、スタンドに陣取る各大学のマネージャー陣から歓声とどよめきが交互に湧き起こりました。発表された京産大記録会速報によると、今大会の10000mでは28分台から29分台前半の記録が連発し、従来の春先・初夏シーズンの公認記録水準を大きく塗り替える地殻変動が確認されています。
注目のタイムテーブルとスタートリストを振り返ると、気温が急激に低下する午後17時以降に長距離の最終組が集中配置されていました。湿度が適度に保たれ、体温上昇を最小限に抑えられる時間帯に照準を合わせた番組編成が、選手たちのポテンシャルを極限まで引き出した格好です。
特に男子5000mの上位組では、高校生トップランナーと大学の即戦力ルーキーが激突。序盤から1000mあたり2分44秒前後のハイペースを刻む展開となりましたが、ラスト1周のスパート合戦を制した選手が13分50秒前後の5000m好タイム結果を叩き出しました。フィニッシュラインを越えた直後、倒れ込みながらもトラックを叩いて歓喜の表情を浮かべる姿が、現場取材陣のカメラに強く焼き付いています。
公認審判員の厳格な判定のもとで確定した10000m公認記録の一覧には、主要校のエース級だけでなく、これまで中間層に甘んじていた下級生の名前がずらりと並びました。この事実が示すのは、単なる個人の好調ではなく、各チームの底上げが急速に進んでいるという現実です。