今井美樹といえば、1991年にフジテレビ系ドラマの主題歌として大ヒットした「PIECE OF MY WISH」で、J-POPシーンのトップ女性シンガーとしての地位を決定づけた存在だ。透明感あふれる声と凛とした立ち姿は、働く女性たちの憧れの象徴でもあった。しかし、そのクリーンなイメージが大きかったからこそ、布袋との愛の逃避行および「略奪婚」へのバッシングはより一層苛烈なものとなった。
芸能界全体が騒然とする中、アーティストとしてのアイデンティティと個人の純愛との間で揺れる今井の姿は、当時のJ-POP界における最大の話題となった。音楽的な才能への尊敬が愛へと変貌を遂げるプロセスは、当時の音楽業界関係者の間でも「悲劇でありながらも抗えない運命だった」と語られている。