インターネット上の掲示板やSNSでは、移転計画や病院の利用方法に関して一部で誤った情報が見受けられます。受診時にトラブルとならないよう、代表的な3つの誤解を是正しておきます。
誤解①:「泉ヶ丘へ移転したら、大阪狭山市周辺の医療機関は完全に消滅する」
これは完全な誤解です。高度急性期病床や先端研究機能は泉ヶ丘へ集約されますが、前述の通り大阪狭山キャンパス跡地にも地域密着の診療機能が確保される計画です。また、近隣の公立病院や民間医療機関との病病連携・病診連携の再構築が進められています。
誤解②:「紹介状がなくても、朝早く並べばスムーズに有名教授に診てもらえる」
特定機能病院のシステム上、飛び込み初診で特定の専門医や教授の外来を指定することは原則できません。まずは一般初診担当医によるスクリーニングが行われ、専門的な精査が必要と判断された段階で各専門外来へ引き継がれます。名医の診察を希望する場合は、現在のかかりつけ医にその旨を相談し、専門外来宛ての紹介状を作成してもらうのが最も確実なルートです。
誤解③:「泉ヶ丘新病院の開院と同時に、すべての診療科が一斉に完全移行する」
巨大病院の移転は、重症患者の搬送や医療機器の安全な移設を伴うため、段階的なフェーズ移行が取られるのが通例です。移転前後の一定期間は、外来診療の縮小や予約枠の制限が行われる可能性があるため、通院中の方は主治医からのアナウンスを逃さないようにしてください。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
近大病院は高度な医療資源と優秀な医療スタッフが集結した優れた拠点ですが、医療機関にはそれぞれ適した利用ステージが存在します。社会保障と地域医療ネットワークの観点から、受診に向いている人と慎重に判断すべき人の基準を整理しました。
【近大病院の受診を強くおすすめできる人】
- かかりつけ医から「精密検査や専門的な手術が必要」と紹介状を交付された方
- 希少疾患、難治性がん、複雑な心臓・脳血管疾患など、先端医療や治験の対象となる方
- 複数の診療科が連携する集学的治療(チーム医療)を必要とする重症患者
【近隣の一般クリニックや二次救急病院を検討すべき人】
- 風邪や胃腸炎、軽度の外傷など、初期診療で対応可能な急性期症状の方(選定療養費と待ち時間のロスが大きいため)
- 定期的な処方箋の発行や日常的な健康管理のみを希望する慢性疾患の安定期患者
- 長時間の待機や移動の負担を最小限に抑えたい高齢者や小さなお子様