海水が大きく上下に揺さぶられることで発生する津波だが、その発生を確定づける最大の要因は海底の垂直変動にある。ここで重要になるのが断層の滑り方、すなわちメカニズム解明だ。
地盤が引っ張られたり押し合ったりして上下にズレが生じる正断層・逆断層の場合、海底が隆起または沈降するため、巨大な水柱が突き動かされて津波へと変化する。一方で、地盤が水平方向にすれ違うだけの「横ずれ断層」の場合、いくらエネルギーが大きくても海底の上下動はほとんど生じない。気象庁は震源メカニズム解明の初歩段階で、この断層の動きのベクトルを迅速に推定し、海水の押し上げが起きないタイプの地震であるかを厳密に判定している。