結婚式の招待状メッセージを書く際、学校教育で習う通常の日本語作法と決定的に異なるのが「句読点(、や。)」を打たないという慣習です。大手ブライダル関連機関が実施した参列者アンケートでも、約4割の人が「返信を書くまで句読点が失礼にあたると知らなかった」と回答するなど、現代でも見落とされやすいマナーの代表格となっています。
では、なぜ慶事において句読点を避けるべきとされているのでしょうか。結婚式招待状マナー句読点NGの理由は、大きく分けて2つの文化的ルーツを持っています。1つ目は、句読点が文章を「区切る」「止める」役割を持つことから、「夫婦の縁を切る」「結婚生活に終止符を打つ」という不吉な連想を生むためです。古来より言葉に宿る霊力を重んじてきた日本では、門出を祝う場において「途切れ」を暗示する記号を忌避する風習が培われてきました。
2つ目は、日本の歴史的な文書文化に起因します。かつての候文(そうろうぶん)や格式高い手紙、賞状などには句読点を打たないのが正式な書式でした。句読点は近代に入り「誰もが文章を容易に読めるように」と導入された補助記号であったため、相手に敬意を払い教養を重んじる手紙では、あえて句読点を用いずに文章を流麗に綴ることが礼儀とされてきた背景があります。
句読点を打たないと文章が読みづらくなるのではないかと懸念する読者もいるはずです。その場合は、「読点(、)の代わりに全角スペースを空ける」「句点(。)の代わりに改行を入れる」という工夫を取り入れれば、品格と視認性を完璧に両立させることができます。
知らずに使いがちな「忌み言葉重ね言葉一覧」
句読点以上に配慮を求められるのが、別れや不幸、再婚を連想させる「忌み言葉(いみことば)」と「重ね言葉」です。日常会話ではポジティブに使っている言葉であっても、婚礼の場では重大なマナー違反と受け取られかねない罠が潜んでいます。
特に見落としやすいのが「お忙しいところ」という表現です。「忙」の漢字には「心を亡くす」という意味が含まれるため、慶事では「ご多用中」「ご清栄」などの言葉に置き換えるのが大人の嗜みとされています。以下の忌み言葉重ね言葉一覧を返信前に必ず照合してください。