映画『猫の恩返し』の主人公・ハルは、流されるままに生きる普通の女子高生だった。そんな彼女が猫の国という異世界に迷い込み、自分自身を取り戻して現実世界へと帰ってくる。このストーリーラインと、楽曲の歌詞は見事にシンクロしている。
「忘れていた目を閉じて 取り戻せ恋のうた」という一節は、日々の忙しさに追われて自分を見失いがちな私たちへの警鐘のようにも聞こえる。ファンタジーの世界へ逃避するのではなく、旅を終えた後に「自分の日常」を愛せるようになること。歌詞が提示するこの着地点が、聴く者に静かな勇気を与えてくれる。