すべての引き金となったのは、夜間のターフを揺るがせた前代未聞のアクシデントだった。角田大河が自ら運転する乗用車で芝コース内へ侵入するという暴挙が発生。芝生を広範囲にわたって損傷させたこの不祥事は、競馬界のみならず社会的な大ニュースとして急速に拡散された。函館競馬場芝コース車侵入事件と称された事態を受け、JRA側は即座に裁定委員会を開き、彼の騎乗停止処分を決定した。
深夜の競馬場という厳重な警備をすり抜けた背景には、不可解な行動の数々が存在していた。芝コースという聖域に足を踏み入れた動機について、当初は「花火を見るためだった」との趣旨の説明がなされたと報じられたが、その唐突な内容に納得する関係者は皆無に近かった。なぜ、自らの命とも言えるターフを踏みにじる行動に出たのか。現場に残された車痕は、彼の心の混迷を無言で物語っていた。