婚約破棄からわずか約1週間後の2014年2月、弟は28歳という若さで自ら命を絶ちました。彼が亡くなった後、生前に週刊現代の記者へ送り続けていた膨大なノートと手記が、2014年4月に『現代ビジネス』および『週刊現代』誌上で公開され、社会に大きな衝撃を与えました。
ノートには、事件発生からの6年間にわたる逃避行のような生活、世間からの激しい攻撃、そして「加害者の家族が生きること」への根本的な苦悩が赤裸々に綴られていました。遺された文章の中で、特に人々の胸を打ったのが次の言葉です。
「加害者の家族は、幸せになってはいけないのか」
「兄が多くの命を奪った以上、自分たち家族が平穏に暮らすことは許されない」「自分が生きている限り、関わった人たちを不幸の巻き添えにしてしまう」という強迫観念が、弟を精神的に追い詰めていきました。手記には、彼女と別れたことで「自分が社会とつながる最後の糸が切れた」という深い絶望が克明に記されており、これが自死を選んだ直接的な理由であったことが浮き彫りになっています。