見返り美人切手の売却において、最も価格を大きく左右するのが「シート(5面連刷)」か「単片(バラ)」かという発行状態の違いだ。当時、5枚綴りの小さなシート状で販売されたこの切手は、現存する未裁断シートの数が極めて少ない。オークションの最新落札データを見ても、状態の良い5面シートは数万円から、保存状態によっては10万円を超える高値で取引される例が報告されている。
一方で、1枚ずつの単片であっても、状態が極めて良好であれば数千円から1万5000円前後の査定額が期待できる。査定のランクは主に「極美品」「美品」「並品」「難あり」の4段階に分かれる。紙の変色や目打ち(切手の周囲にあるギザギザの穿孔)の欠損、裏面の糊の状態が直接的に金額へ反映される仕組みだ。
特に注意したいのが、過去にアルバムへ貼り付けるために使われた「ヒンジ(裏貼り紙)」の跡である。裏面にヒンジ跡が残っているものは「ヒンジ痕あり」とみなされ、未使用品であっても査定額が3割から5割ほど減額される要因となる。微細な裏面のコンディション差が、最終的な手取り額を大きく左右するのだ。