1988年、突如としてシーンに現れた謎の覆面バンドTHE TIMERS(ザ・タイマーズ)。清志郎に酷似した「ゼリー」という人物が率いたこのバンドは、アコースティック楽器を武器にゲリラ的なライブを敢行し、反骨精神をむき出しにしたメッセージを放ちました。
そのTHE TIMERSの代表作として今や国民的スタンダードとなったのが、「デイドリームビリーバー」です。アメリカのポップ・ロックバンド、ザ・モンキーズの名曲を日本語詞でカバーしたこの楽曲は、後にコンビニエンスストアのCMソングとしても長年親しまれ、幅広い層に定着しました。
しかし、この軽快なメロディに乗せられた歌詞の意味と誕生秘話には、深い哀愁が隠されています。清志郎が幼少期に生き別れ、若くして亡くなった育ての母と生みの母への追悼の念が込められていることは、ファンや研究者の間では広く知られた事実です。「彼女」という言葉に込められた母への思慕の情が、あの温かくもどこか切ない歌声の源泉となっています。