コンクリートのサークル上で繰り広げられるミリ秒単位の攻防。投てき選手にとって最大の課題は、スムーズなピボット運動と強烈なブロック動作を同一のソールで両立させることにある。滑りすぎればパワーポジションで踏ん張りが効かず、グリップが強すぎれば膝や足首に過剰なトルクがかかり失速を招く。
ワールドアスレティックス (World Athletics)の規定下で開発される最新ギアは、アウトソールのゴム配合(コンパウンド)と表面パターンにナノレベルの工夫を凝らす。ターン初期には抵抗なく回り、リリース直前のフィニッシュでは強烈に地面を噛む。この絶妙な摩擦係数のコントロールこそが、現代投てきギアの真骨頂だ。