物語の舞台は、一見すると平和な公立小学校の4年3組。しかし、その扉の向こうに広がっていたのは、学級崩壊とモンスターペアレントの歪んだ欲望が渦巻く異様な空間だった。吉瀬美智子が演じた35歳独身の臨時教師・芳賀稲子(愛称:ハガネ)は、完璧な聖人君子ではない。挫折を味わい、私生活に悩み、時に感情を爆発させる泥臭い人間だ。
彼女が向き合ったのは、単なる「悪い子どもたち」ではない。親の過剰な干渉、いじめの陰湿化、子ども同士の階層化という、社会の縮図そのものだった。ハガネは綺麗事を並べるのではなく、体当たりで児童の心の闇に踏み込んでいく。その姿は、学園ドラマという枠組みを超えて、大人たちが目を背けてきた現実に突きつける刃のようでもあった。