公共施設でたまに和式トイレに遭遇した際、意外と多いのが「前後どちらを向いてしゃがむのが正解か分からない」という戸惑いです。
基本ルールとして、ドーム状の突起(金隠し)がある側を向いてしゃがむのが正しい使い方です。金隠しは、前方を遮ることで尿の飛び散りを防ぎ、衣服を汚れから守るために設計されています。足の位置は便器の左右のフチぎりぎりに置き、深くしゃがみ込んで重心をやや前傾させると、バランスを崩さず安定した姿勢を保てます。
一方、家庭や店舗の管理者を悩ませるのが日々のメンテナンスです。和式トイレは構造上、尿の飛沫が便器のフチ裏や床面に広がりやすく、放置すると頑固な「尿石」へと変化して強烈なアンモニア臭の原因になります。
尿石はアルカリ性の汚れであるため、重曹や中性洗剤では落ちません。除去には酸性洗剤(塩酸含有タイプや高濃度クエン酸)を使用するのが鉄則です。尿石が固着した部分にトイレットペーパーを貼り付け、その上から酸性洗剤を染み込ませて20〜30分ほど放置する「湿布法」を行えば、こびりついた汚れを削り取ることなく安全に溶かして落とせます。