映画『蛇にピアス』が公開された2008年当時と、それから歳月を経た現在とでは、視聴者や批評家の受け止め方に明確な変化が見られます。
公開当初は「若手女優の過激なヌード」「R-15指定のバイオレンス&エロス」というスキャンダラスな側面がメディアで大きくクローズアップされました。劇場公開時のアンケートや当時の掲示板では、刺激の強さにショックを受ける声や賛否両論が渦巻いていました。
しかし、映画配信プラットフォームの普及や吉高由里子のその後の華々しい活躍を経て、映画ファンの評価は本質的な「演技論」へとシフトしています。映画レビューサイトやSNSにおけるリアルな声を見てみましょう。
「吉高由里子の大河ドラマでの名演を見てから初期作の『蛇にピアス』を見返したが、20歳そこそこでこの陰影と凄みを出せる女優は他にいない」「単に脱いでいるからすごいのではなく、他人に身体を委ねながら心はどこにもないというルイの空虚さを見事に体現している」といった、表現の深さを賞賛するレビューが圧倒的多数を占めています。消費されるための露出ではなく、人間の深淵を描くための芸術的身体表現であったことが、時間をかけて正当に証明されたと言えます。