吉岡里帆のビジュアル作品を語る上で欠かせないのが、コンセプチュアルな写真集の存在だ。オーストラリアのシドニーなどで撮影された記念すべきアニバーサリー写真集をはじめ、彼女のフォトブックには常に「旅」や「人生のドキュメンタリー」というテーマが脈々と流れている。
海岸線で風に吹かれる佇まいや、ホテルの一室で見せる飾らない素顔。どのカットを切り取っても映画の一シーンのような静謐さとドラマチックな情景が立ち現れる。一流のフォトグラファーやクリエイターとの緻密なセッションを経て作られた作品群は、従来のグラビアという枠組みを完全に解体し、1つの視覚芸術へと昇華されていた。