関東勢力図の変動を語るうえで避けて通れないのが、日本最大の暴力団組織である六代目山口組の存在だ。組長である司忍の強力なリーダーシップのもと、同組は長年にわたり「東進作戦」を愚直に推進してきた。かつては「関東不可侵」の暗黙の了解が存在したが、分裂問題の混乱を経て、そのパワーバランスは完全に崩れた。
六代目山口組は、関東の主要都市に拠点を構える傘下組織を強固にし、地元の住吉会や稲川会の一部派閥と蜜月関係を築くことで着実に影響力を拡大してきた。圧倒的な資金力と組織力を背景とした関西勢の浸透は、関東の老舗組織にとって深刻な威圧となっている。かつての三極体制は崩れ、事実上、六代目山口組の圧力が関東全域を覆う構図が強まっている。