そもそも電子レンジで「生卵からゆで卵を一から作りたい」というニーズに対しては、正しい物理的アプローチを踏まえた調理法を選択しなければなりません。
市販されている「ゆで卵専用レンジ調理器」は、下部のタンクに入れた水から発生する水蒸気で卵を蒸し上げる構造になっています。卵が置かれるドーム状のカバー内側には金属(アルミニウム等)のシールドが内蔵されており、卵そのものにマイクロ波が直接当たるのを完全に遮断しています。電磁波で直接水分を過加熱させない仕組みが確立されているため、安全に狙い通りの固さのゆで卵を作ることができます。
器具を使わずにアルミホイルを使用する裏ワザも知られていますが、これには厳格な手順が求められます。生卵全体をアルミホイルで隙間なく包み、「深めの耐熱マグカップに入れ、卵が完全に水面下に隠れるまで水を注いでラップをする」という条件を絶対に満たさなければなりません。アルミホイルが水面から露出していると、マイクロ波と金属が反応して激しいスパーク(火花)が発生し、レンジの故障や火災の原因になります。十分な知識と細心の注意が必要となるため、基本的には安全装置が設計された専用調理器の使用が推奨されます。