多くの人が疑問を抱くのが、「なぜ炎が垂直ではなく横倒しに設置されているのか」という点です。この造形を手掛けたのは、世界的なフランス人デザイナーであるフィリップ・スタルク氏。彼の当初の基本構想では、炎は天に向かって垂直に直立するデザインでした。
しかし、設計段階で日本の厳しい建築基準法や構造上の強度問題という大きな壁に直面します。垂直に立てた場合、高さ制限に抵触する恐れがあっただけでなく、台風による猛烈な強風や巨大地震の揺れに耐えうる支持構造を確保することが当時の技術計算上、極めて困難だったのです。
スタルク氏と日本の設計施工チームは妥協を許さない協議を重ねた結果、造形の迫力を損なわずに安全性を最大化する解として、炎を斜め横向きにレイアウトする現在のダイナミックな形態に辿り着きました。この横向きのフォルムこそが、法規制と安全基準をクリアしながら芸術性を極限まで高めたエンジニアリングの結晶です。