物語の終盤、宗介たちはついにリサと再会します。そこは水の中に作られた不思議な空気のドームの中でした。驚くべきことに、デイケアサービスで車椅子生活を送っていたトキさんやヨシエさんたちおばあちゃんが、全員自分の足で元気に走り回っています。「歩けるって素晴らしいね!」と歓喜する彼女たちの姿は感動的ですが、見方を変えれば極めて残酷です。肉体の限界や病から解放される場所――それはすなわち「天国」を意味しているのではないでしょうか。
リサはここで、ポニョの母親であり海の女神であるグランマンマーレと何かを話し合っていました。その表情はどこか寂しげで、しかし覚悟を決めたようでもあります。もしリサが生きていたのだとしたら、なぜ水没した施設の底で、おばあちゃんたちと一緒になって平然と過ごしているのか。辻褄を合わせるには、彼女たちがすでに別の次元の存在になっていると考えるのが自然なのです。