1953年(昭和28年)に建て替えられた現在の駅舎は、どこか武骨でありながら温もりのある独特のデザインが特徴だ。斜面にへばりつくように建つ構造は、坂の街・小樽ならではの立地美を際立たせている。跨線橋の階段を渡るとき、足元から伝わる木や鉄の質感、窓越しに差し込む北国の光が、訪れる者の郷愁を誘う。
駅前広場から見下ろす街並みや、線路を跨ぐ跨道橋からのアングルは、写真愛好家にとって隠れた格好の撮影ポイントだ。近代的な高層建築に覆われていないからこそ、昭和の空気がそのまま真空パックされたかのような静けさがここには残っている。