かつてハリウッドの主役といえば、豊かに波打つブロンドや黒髪が定番だった。しかし、その潮流を根本から覆したのがアクション映画の隆盛である。その先駆けとなったブルース・ウィリスが泥臭いタフネスを提示して以降、ユニバーサル・ピクチャーズが誇る世界的大ヒット作『ワイルド・スピード』シリーズに至っては、ドウェイン・ジョンソンやジェイソン・ステイサムといった頭部を潔く露わにした肉体派スターたちが物語の中心を完全に掌握した。
映画産業において、彼らが体現するビジュアルは単なる「髪のない男性」ではない。極限まで鍛え上げられたフィジカル、研ぎ澄まされた表情、そして一切の虚飾を排した頭部が三位一体となり、圧倒的な説得力を生み出している。観客は彼らの姿に、脆弱さを隠そうとする姑息さとは対極にある、剝き出しの強さと自信を重ね合わせるのだ。