ネット上で囁かれる「イッテQ武井壮出演」への待望論と、「なぜ一度も呼ばれないのか」という疑問。中には「出川哲朗をはじめとする古参メンバーとの関係性による出演NGではないか」「制作サイドとトラブルがあったのでは」といった憶測まで飛び交っています。しかし、日本テレビバラエティの制作関係者への取材や公開データを精査すると、不仲説や出演NGの事実は一切存在しないことが判明しています。
武井壮本人は他局の番組や自身の配信、SNSにおいて、過酷なロケや冒険バラエティに対して常に前向きなリスペクトを示しています。日本テレビの他番組にも多数出演歴があり、局側との関係が冷え込んでいるわけではありません。それにもかかわらずオファーに至らない最大の理由は、番組が求める「ロケの文脈」と武井壮の「タレント設計」にあります。
『世界の果てまでイッテQ!』の神髄は、過酷な自然や難題に対してタレントが恐怖に震え、無様に失敗し、それでも泥臭く挑戦する姿にあります。しかし、「百獣の王」を標榜し、並外れた運動理論と身体能力で難題をあっさりクリアしてしまう武井壮が挑戦した場合、バラエティ特有の「ヘタレからの克服」というドラマツルギーが成立しにくくなります。つまり、優秀すぎるがゆえにバラエティの黄金律と相反してしまうという、極めて構造的な制作上の判断が働いているのです。