実際のビジネス現場や英会話コミュニティを観察すると、この表現の取り扱いを誤り、相手との関係性に摩擦を生じさせているケースが散見されます。オンライン英会話の受講生や外資系企業に勤務する日本人スタッフのリアルな失敗談から、その背景を探ります。
大手IT企業で海外クライアントとの折衝を担当する30代男性は、かつてミーティングで犯した失策をこう振り返ります。「クライアントから『このスケジュールで進行可能か?』と問われ、前向きな可能性を示すつもりで『It could be.』と答えたところ、相手の表情が一変しました。『本気で取り組む気があるのか?確実な見通しを出してほしい』と強い不信感を持たれてしまったのです」。
この失敗の本質は、確信度の不一致にあります。相手がコミットメントや確実性(80%以上の見通し)を求めている場面で、30〜40%の不確定要素を滲ませるit could beを返してしまうと、「逃げ腰」「無責任」という印象を与えてしまいます。
また、相手からこのフレーズを投げかけられた際のit could beへの返答にも注意を払わなければなりません。単に会話を終わらせるのではなく、次の一手につなげる返しが求められます。
- 「That's true, but we need more data.」(確かにあり得ますが、もっとデータが必要ですね)
- 「I suppose so, but let's consider the alternatives.」(そうかもしれませんが、別の選択肢も検討しましょう)
- 「Exactly. That's one possibility we can't rule out.」(その通りです。排除できない可能性の一つですね)
相づちとして受け止めつつ、論理的な検証フェーズへと自然に舵を切る返しこそが、ビジネスパーソンに求められる洗練された会話術です。