国レベルでも、子ども自身が料理に関わることの教育的価値に強いスポットが当てられている。文部科学省が推進する自立支援の取り組みや、農林水産省が主導する食育基本計画においては、幼少期からの調理体験が食への感謝やバランス感覚を育む決定的な要素として位置づけられた。
自分で作った料理を口にしたときの喜びは、偏食の克服や食材への興味関心を劇的に高める。野菜を洗う、調味料を合わせるといったシンプルなアクションであっても、主体的に関わることで食生活に対する責任感が芽生える。机上の学習だけでは得られない五感を通じた食育が、日々の台所での小さな実践から着実に育まれている。