この名曲のルーツを探ると、意外な音楽的背景に行き着く。応援歌の原曲となっているのは、2000年代初頭に台湾で高い人気を誇った男性アイドルグループ「B.A.D」が歌う『有你在(You In My Life)』という楽曲だ。
アジア圏のポップスシーンにアンテナを張っていた当時のロッテ応援団幹部が、この原曲の持つエモーショナルなコード進行とドラマチックなフレーズに目をつけ、福浦和也という特別な打者のために持ち込んだのが始まりだった。野球の応援歌に台湾ポップスを採用するという極めて前衛的なアプローチは、当時の球界応援カルチャーにおいて画期的な試みであった。
原曲の持つメロウなR&Bテイストを保ちつつ、球場のトランペット隊が力強く奏でられるようにキーとリズムを絶妙にアレンジ。原曲を知る音楽ファンからも「これほど見事にスタジアムアンセムへ昇華させた手腕は見事」と絶賛されるなど、誕生の裏には応援団の卓越した音楽センスと情熱が存在していた。