東京の夜を彩るシャンパンの泡は、かつてほど甘くはない。長引くインフレと実質賃金の低迷、そして税制の厳格化は、港区の夜の主役だった「おじさん」たちの財布の紐を固く縛った。かつてのように、ただ席に座っているだけでタクシー代とブランドバッグが手に入った時代は終わったのだ。現在のトレンドは、徹底した自己投資と事業化である。
「ただ奢られるだけの関係は、費用対効果が悪すぎる」。そう語るのがある都内IT企業に勤務する傍ら、インフルエンサーマーケティング会社を経営する女性(26)だ。彼女は夜の会合を「人脈形成のピッチイベント」と割り切る。手に入れた人脈と知識を元手に、自らビジネスを立ち上げる。これが令和後半における賢い選択肢とされている。