立法府である衆議院が直面しているのは、政治的な駆け引きだけではない。法理的な整合性という高いハードルが立ちはだかっている。日本国憲法第2条は「皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」と明記している。
憲法が要請する「世襲」の概念に、傍系の旧宮家からの養子縁組がどこまで合致するのか。また、憲法第14条が禁じる「門地による差別」との整合性をどう整理するのか。内閣法制局を交えた法理的検討は極めて緻密を極めており、言葉の定義ひとつで違憲審査の対象になりかねない危うさを孕んでいる。政治主導のスピード感と、厳格な法解釈の狭間で、起草担当者たちの神経戦が繰り広げられている。