トーナメント会場の練習場に、乾いた打撃音が響き渡る。一球一球、ボールの行方を追う彼女の眼光は澄み切っていた。黄金世代と称される一群の中でも、小柄な体躯から繰り出す圧倒的なヘッドスピードと攻撃的なプレースタイルは、常にファンの心を掴んで離さない。連戦による疲労やフォームの乱れに直面した時期もあったが、彼女の芯にある熱量は一切衰えていなかった。
ここ数年の苦闘は、決して無駄な時間ではなかった。自己のフィジカルと対話し、スイングのメカニズムを基礎から見つめ直す貴重な充電期間となったのだ。好調時の感触を単に追い求めるのではなく、現在の身体スペックに適した解を導き出す。その地道なアプローチこそが、彼女を再び表舞台へと引き戻す原動力となっている。