かもめ学園の旧校舎3階女子トイレの3番目に住む七不思議七番目「トイレの花子さん」こと花子くん(本名:柚木普(ゆぎ あまね))を演じているのは、数々の名作で伝説的な少年役を演じてきた緒方恵美さんです。
さらに特筆すべきは、花子くんの双子の弟であり、怪異たちの行動を狂気的に操る重要人物「つかさ(柚木司)」の声も、同じく緒方恵美さんが一人二役で担当している点です。同一人物が演じているにもかかわらず、初見の視聴者の多くが「本当に同じ声優なのか?」と衝撃を受けるほどの見事な演じ分けがなされています。
制作発表時のインタビューや各種メディアの取材記事によると、緒方さんは花子くんとつかさの心理状態やキャラクター性の違いを極めて繊細にチューニングしてアフレコに臨んでいます。
- 花子くん(普):お化けとしての飄々としたあざとさや少年らしい無邪気さを見せつつも、生前の罪悪感や七不思議のリーダーとしての苦悩、八尋寧々を守ろうとする大人の包容力を滲ませた「低めかつ柔らかいトーン」。
- つかさ(司):一切の悪意やためらいを持たず、純粋な好奇心と衝動だけで残酷な破壊を行う「無垢な狂気」を強調した、やや高めで鈴を転がすようなエキセントリックなトーン。
台本上では同じ「普」「司」という外見そっくりの双子でありながら、声の響きや息遣い一つで「光と影」「生と死の歪み」を瞬時に表現し分ける技術は、緒方恵美さんならではの職人技といえます。