日本のHPVワクチン(子宮頸がんワクチン)を巡る歴史は、混迷を極めていた。2013年に積極的勧奨が中止されてから約9年間、接種率はほぼゼロにまで落ち込んだ。しかし、2026年の勧奨再開とそれに続くキャッチアップ接種の実施を経て、風向きは大きく変わった。2026年現在、若年層の接種率はかつての低迷期が嘘のように回復傾向を見せている。
この変化の背景には、副反応に対する過度な恐怖心が薄れ、がん予防という本来の目的に目が向けられるようになったことがある。特に、海外からの膨大な有効性・安全性データが日本国内でも広く認知されるようになったことが大きい。