最大の障壁は、当時のジャニーズ事務所が敷いていた絶対的な「アイドル帝国」のルールだった。現役トップアイドル、それも国民的グループのセンターである木村の結婚は、事務所にとってビジネス上の大打撃となりかねないタブーだった。ファン離れを懸念する上層部と、結婚を強行したい木村との間で、激しい水面下の交渉があったことは想像に難くない。
さらに、工藤静香に対する世間の風当たりも想像を絶するものだった。人気絶頂の「キムタク」を射止めた女性として、バッシングの嵐が吹き荒れた。このような状況下で派手な披露宴を強行すれば、火に油を注ぐことは火を見るより明らかだった。身の安全と精神的な平穏を守るため、彼らには「式を挙げない」という選択肢しかなかったのだ。