驚くべきは、その客層の変化だ。かつてドラマをリアルタイムで視聴していたシニア世代だけでなく、動画配信サービスで作品に出会った20代の若者や、海外からのインバウンド客が目立つ。スマートフォンを片手に、凍てつく寒さの中でシャッターを切る姿がそこかしこで見られる。
「レトロ」や「エモい」といった言葉だけでは片付けられない、圧倒的なリアリティがそこにはある。暖房の効いた部屋でボタン一つで温まる生活に慣れきった現代人にとって、薪を割り、火を起こし、自然の猛威と対峙しながら暮らした黒板一家の足跡は、新鮮な衝撃として映るのだろう。