医療機関での治療は不可欠だが、診察室の外で過ごす23時間30分をどう生き抜くかという課題に対し、医師は必ずしも具体的な答えをくれない。そこで機能するのが、同じ痛みを共有する仲間(ピア)の存在だ。ブログのコメント欄や、リンクで繋がったブログリングは、社会から孤立しがちな当事者たちにとっての仮想的なセーフティネットとなっている。
回復過程にある元患者が書くブログは、現在進行形で苦しむ人々にとっての「道標」にもなる。どのようにして過食の衝動をやり過ごしたのか、どのような言葉に救われたのか。教科書には載っていない泥臭い克服のプロセスが、そこには記録されている。この「生きた知恵」の共有こそが、ブログコミュニティが持つ最大の功績と言えるだろう。