名手の順風満帆なキャリアに暗雲が立ち込めたのは、2012年5月6日のNHKマイルカップでした。最後の直線で他馬の斜行に巻き込まれて激しく落馬。頸椎骨折および頭蓋骨骨折という、生命の危機すら危ぶまれる壊滅的な大怪我を負います。
過酷を極めるリハビリの末、約4ヶ月後の同年9月に驚異的な早さで復帰を果たしたものの、復帰当日のメインレースで再び落馬事故に遭遇。頚椎不全損傷と診断され、再度の長期離脱を余儀なくされました。常人であれば引退を選択しても不思議ではない絶望的な状況下で、彼を支えたのは愛馬シゲルスダチとの絆と、再びターフで歓声を浴びたいという執念でした。
2013年10月、約1年1ヶ月のブランクを経て東京競馬場で再び復帰。シゲルスダチとの再コンビで東京競馬場のファンから大歓声で迎えられたシーンは、競馬史に残る名場面として語り継がれています。しかし、試練は終わりませんでした。2014年4月には再び落馬負傷し、三度目の長期休養へ。それでも彼は諦めることなく、2014年11月に三度目のターフ帰還を果たし、復帰後も勝利を積み重ねてファンに不屈の勇気を与え続けました。