かつてローファーといえば、優等生なトラッドファッションの定番であり、どこか控えめな上品さを醸し出すアイテムだった。しかし、ソールの厚みが5センチ、7センチと増すにつれて、その文脈は180度変化した。クラシックなアッパーデザインと、武骨でサイバー感すら漂うチャンキーソールのコントラストが、若者の感性を強く刺激している。
この足元の重厚感は、現代のオーバーサイズシルエットとも見事な相性を見せる。トップスにボリュームを持たせるスタイルが定着した今、華奢な靴では全体のバランスが負けてしまうのだ。足元にしっかりとした「重み」を置くことで、全体の骨格が整い、視覚的な安定感が生まれる。