「隣町の店舗は22時まで開いているのに、なぜ最寄り店は20時に閉まるのか」――この消費者からの疑問に対して、外食産業のアナリストやフランチャイズ経営の現場を取材すると、明確な構造的理由が浮かび上がってきます。ほっともっと閉店時間店舗別に大きな隔たりが生じている背景には、チェーン全体のビジネスモデルが深く関係しています。
最大の要因は、フランチャイズ(FC)店舗が全体の大部分を占めている点にあります。直営店であれば本部主導で営業時間を統一しやすいものの、FC店舗の営業時間はオーナー事業主の裁量と本部との協議によって地域商圏ごとに柔軟に決定されます。運営元である株式会社プレナス公式発表のIR資料や経営方針を紐解くと、画一的な長時間営業による売上追求から、時間帯別の収益性と従業員の労働環境を重視した「筋肉質な店舗運営」へと舵を切っていることが読み取れます。
さらに見逃せないのが、ほっともっと短縮営業の理由として直結する深刻なアルバイト・パートの採用難と人件費の高騰です。特に午後20時以降の深夜割増賃金が発生する時間帯において、来店客数が損益分岐点を下回るエリアでは、営業を続ければ続けるほど赤字が膨らむ構造になっています。無理に深夜まで店を開けてシフトに穴を開けるよりも、需要が集中する11時〜13時のランチタイムと17時〜19時のディナータイムに人員と仕込みを集中させ、早めの閉店を選択する店舗オーナーが増加したのです。