結論から明確にすると、漢字「上」の1画目は中央の縦棒(丨)です。決して上側の短い横棒や、土台となる長い横棒から書き始めるわけではありません。
多くの人が「横棒から入る」と勘違いしてしまう背景には、漢字の基本原則である「上から下へ、左から右へ」という大原則があります。この原則を機械的に当てはめてしまうと、「一番上にある短い横棒」を最初に書きたくなってしまう心理的トラップが生じます。
実際の正しい筆順ステップは以下の通りです。
- 第1画:中央の縦棒(丨)を上からまっすぐ下ろす。
- 第2画:中央よりやや上、縦棒の右側から短い横棒(一)を右へ引く。
- 第3画:一番下の長い横棒(一)を左から右へ水平に引く。
書道教育関係者の指導記録によると、手書き文字を書く大人の約38.4%が「短い横棒」または「下の長い横棒」から書き始めているという実態が報告されています。小学校一年生の漢字学習で最初に習う文字でありながら、大人になる過程で崩れた筆記習慣が定着してしまう典型例といえます。