2026年最新の渡航トラブル分析でも、海外での家電故障で際立って多いのが「ワット数(W)オーバー」による過熱や回路破壊だ。渡航先での失敗をゼロにするには、製品ごとの消費電力に応じた計算テクニックが鍵を握る。
計算の要となるのが「安全係数」の導入だ。本体裏面や説明書に記された消費電力の数字をそのまま信じてはならない。ドライヤーやヘアアイロンのように熱を発する家電は、表示ワット数の少なくとも1.5倍から2倍の容量を持つ変圧器を選ぶのが鉄則だ。さらに、冷蔵庫や小型ファン、電動歯ブラシといった「モーター駆動機器」は起動時に強い電力(突入電流)を必要とするため、表示ワット数の3倍以上の容量を確保しなければならない。
仮に800Wのドライヤーを持ち出す場合、2倍の安全係数をかけ合わせた1600W以上の出力に対応する変圧器が必要になる。この計算を省いて余裕のない製品を使えば、使用開始からわずか数分で保護回路が作動して停止するか、最悪の場合は変圧器自体が溶ける事故に至る。