永田町の広大な敷地に聳え立つ地下書庫。その奥深くには、一般の書店の棚からは姿を消した数多の成人向け雑誌や官能小説、サブカルチャー誌が静かに眠っている。かつて駅売店やコンビニエンスストアの棚を飾っていたポルノ雑誌、あるいは昭和の高度経済成長期に発行された風俗ルポ誌など、そのアーカイブの凄まじさは専門家すら息をのむレベルだ。
驚くべきは、それらの保存状態の極めて良好なことである。温度と湿度が厳密に管理された特殊な環境下で保管されているため、半世紀前のグラビアページや、色あせやすいざら紙の誌面も、発行当時の鮮やかさを保っている。単なるエロティシズムの対象としてではなく、当時の若者文化、大衆の嗜好、印刷表現の推移を解き明かすための「第一級の歴史的資料」として扱われているのが意外な実態と言える。