現場に駆けつけた冨岡義勇は、炭治郎が人を喰らう前に命を絶たねばならないと瞬時に判断し、「炭治郎を殺せ!動ける者は武器を取れ!」と涙を呑んで指示を出します。かつて炭治郎と禰豆子の絆を信じ、命を懸けて救った義勇にとって、この上ない残酷な役回りでした。
そこへ人間に戻った禰豆子が駆けつけます。禰豆子は暴れる炭治郎の身体にしがみつき、自らの肩を噛みちぎられながらも「お兄ちゃん、帰ろう」「誰も殺さないで」と必死に涙の訴えを続けました。どんなに傷つけられても兄を抱きしめ続ける禰豆子の存在が、炭治郎の暴走にわずかな迷いとブレーキを生じさせます。
さらに我妻善逸や嘴平伊之助も加勢しますが、炭治郎を傷つけることなどできず、伊之助は「斬れねえな炭治郎、お前を斬るなんてできねえ」と号泣しながら刀を振り下ろす手を止めました。