テレビドラマの歴史において、深夜帯のカルト的人気を決定づけたドラマ『みんな!エスパーだよ!』。園子温監督の過激な世界観の中で、マキタスポーツが演じたエロティックかつ不気味、それでいてどこか哀愁を漂わせる愛すべきキャラクターは、視聴者の脳裏に強烈なトラウマと快感を焼き付けた。
ナンセンスと欲望が交錯するあの混沌とした現場で、彼はコメディとシリアスの絶妙なバランスを体現してみせた。一歩間違えれば単なる悪ふざけになりかねない設定を、卓越した身体性と声のトーンコントロールによって、極上のエンターテインメントへと昇華させたのだ。
お茶の間に放たれた毒と色気。深夜ドラマという実験場において、彼の特異なキャラクター造形力は唯一無二の輝きを放ち、作家性の強い映像クリエイターたちがこぞって彼を指名する決定打となった。