シリーズの歴史において、とりわけ異彩を放ち語り継がれているのがグループ全員で犯人役を演じたSMAPと、現役メジャーリーガーとして本人役で出演したイチローの回である。
1999年のスペシャルで実現したSMAPの出演は、メンバー5人が架空の事件を起こすという前代未聞のシチュエーションで話題を呼んだ。劇中で見せた絆と葛藤、そして古畑に追い詰められていく焦燥感は、バラエティで見せる顔とは一線を画す圧倒的な緊迫感を生み出した。一方、2006年に放送されたイチローの出演回は、アスリートならではの研ぎ澄まされた集中力とセリフ回しで視聴者を驚嘆させた。三谷幸喜がイチローの人物像を綿密にリサーチし、本人役でありながら見事なミステリーの犯人として構築した脚本の妙は、まさに神回と呼ぶにふさわしい伝説の一幕だ。