現在の婚活・恋活市場は、アルゴリズムとプロフィール写真によって効率化されている。しかし、その裏側で機能している心理戦は、かつて木嶋死刑囚がテキストベースのやり取りで駆使した手法と何ら変わりはない。むしろ、スマートフォンの画面越しに行われる対話は、相手に対する幻想を膨らませやすい土壌を作っている。
「ありのままの自分を受け入れてくれる存在」を求めるあまり、都合の良い嘘を見抜けなくなる被害者は後を絶たない。プロファイリングの専門家は、現代のマッチングアプリにおいて、かつての事件と酷似した手口で異性を精神的に支配し、金銭を搾取する事例が多発していると指摘する。形を変えた「第二の木嶋佳苗」は、すでにあなたのスマートフォンの画面の中に潜んでいるかもしれない。